酵母の仕事具合監視装置
今回作ったもの
麦汁の発酵具合を遠隔監視したいので、そのための装置を作った。
麦汁は以下の動画のように作っている。
このように作った麦汁を長期間(1週間以上)衛生的に(雑菌が混入しない状況)一定温度(20℃前後)で管理しなければならない。
課題
発酵の進み具合を監視するため、温度とアルコールの度数を確認したいのだが、毎日開け閉めすると衛生的ではない。また、温度を測ったり、糖度を測るサンプリングは一日一回程度で、細かい変化を見ることができない。
課題その2
上記でサラリと触れたが、アルコールの度数を知りたいのだが、直接測定することは大変。センサーもない。
I made a fermentation monitor
imgur.com
これらの方法は完全密閉タイプの発酵容器でしか使えない。応用範囲が狭い。そこで自分は投げ込み式のセンサー群とした。
質量を測定
CO2は大気中に放出されるため麦汁の質量が減る。その質量変化を測定して判断することは可能。しかし、長期間秤値がドリフトしないで測定を続けることは困難。一定時間ごとにゼロ点補正をするなどメカ的要素が必要になる。糖度を測定
光学式糖度計など安易に測定することはできる。だが、デジタルデータにすることは困難。良いセンサーを見つけられなかった。比重を測定
今回実施したのはこの方法。比重計の変位をマグネットとホールセンサで測定してデジタルデータとして測定した。
機器の構成
EPS-WROOM-02
wifiが付いてるArduinoとして大活躍。DeepSleepから10分に一度起動してwifi接続、センサー値をサーバに送ってまたDeepSleepという動作を繰り返す。3端子レギュレータ
3.6Vバッテリー * 2から7.2Vを作り、それから3.3V(Arduino用)と5V(ホールセンサ用)を生成。1000mAhで1週間以上持つことを確認。ホールセンサ
磁力を電圧で出力してくる。分圧回路で1Vに変換してEPS8266の唯一あるA/D変換できるポートへ入れる。温度センサ
I2Cの簡易のもの。
測定データの管理
測定データはwifiを通じて自前サーバに送られ、サーバでグラフ化して監視できるようにした。
最近はグラフ化してくれるサービスもあるので、そちらに直接送る方が楽かも。
今後の予定
比重計の中に組み込んで一体型を3Dプリンタで作れないか、設計中。